2015年6月3日水曜日

向源2015での声明公演と香りの演出

さて、声明公演。
今年は、日蓮宗、天台宗、真言宗
という流れでした。
それぞれに用意した香りのイメージ
は以前のブログで。
http://wanoka-sinkokyu.blogspot.jp/2015/04/2015.html

リハで日蓮宗にものすごい衝撃を
受けました。事前に映像で見て
イメージを創ってたとはいえ、
音がすごい。ポップアートでも
あるのですが、めちゃロックでも
ありました。
以前の記事にも書いたけど、
いやいや、あれを当時に見せられ
たら、気絶してしまう人もいたの
では?と思う程の激しさでした。

打ち上げの際、木剣についてお伺い
したところ、どんな場所でやるのか、
屋内なのか屋外なのか、広さは?
などでつける数珠を変えて音を調整
されるとのこと。なるほどなぁと
感心しきり。やはり音楽です。

あ、木剣というのはですね、20cm
位なのでしょうか、木に数珠を通し、
それを振って音を出します。こんな
説明でいいのかな?カスタネット
とかとは違って、もっと空気を破壊
するかのような強さのある音が
出ます。また、木剣加持をするには、
かなりの苦行をクリアしてからで
ないとダメだそうで、出演された
皆さんはそれをクリアしてきた
すごい方々ということになります。
声明公演時、日蓮宗は最後、会場に
降りての読経チームとステージ上で
のチームに分かれました。私がいた
場所の真隣にお一人来られたので、
木剣をじっくりと拝見しながら、
でも、香りの方も気にしながら、
そして感動しておりました。

初日の導師の方。





















二日目の導師の方。
火打石を打っているところ。
会場は暗いので火花が散って
いるのが、よく見えました。












































天台宗は、毎度、思うのですが、
お洒落さんですよねぇ。
さすが最澄、お洒落番長。
勝手に呼ばせてもらってます。
そのうち、怒られるような気が
します。
袈裟の長さとかプリーツ加減
とか絶妙!これ、実際に見て
もらえると女子には響くと思う
のですが。
散華を載せるお盆から下がって
いる紐とかもかわいいし。
同じ時代の真言宗と比べると
京に近い場所にお寺があった
のと、離れたのとの違いなの
だろうか、とか色々と思って
しまいます。
散華の時も、とてもきれいです。
香りのイメージもこの優雅な
ところから来ています。
合間に主催の友光さんからの
ご説明で、この優雅さが仏様を
お迎えするための場だからなのか
と改めて納得した次第です。
後追いになってますが、感じた
ままだったことにほっとしたり。

それにしても、見えないところ
での苦行的な感じが、最澄は
美意識が高かったのかなとか
思ってしまいます。跪きのまま、
読経、立ち上がって、また跪き
の繰り返しとか。バレエの漫画
によくある「白鳥は優雅に泳い
でみえるけど、水の中では死に
物狂いで水を掻いている、
バレエの優雅さというのもそう
いうことだ」的なセリフを思い
出します。見た目には優雅でも、
実はきつい状況に置かれている
というのが、なんかそれっぽい
のです。













これが跪きのポーズ。




















































香りの演出チームは、会場内
6か所に分かれてスタンバイ。
前日のリハでの様子で、最終、
どのタイミングで香りを薫いて
いくかを決め、遅い時間に
皆さんにメールにてお知らせを
した次第。ヘルプに来てくれて
いた毎日文化センターの生徒さん
4名に加え、昨年、茨城県の
真言宗豊山派東谷寺のご住職、

今回の法楽太鼓の塚越秀成さん
と新井薬師の梅照院でコラボを
して、音を よく知っている
『のまど舎』のお二人にもヘルプ
に来て頂きました。
 
その時の記事はこちら
『聖と俗のコラボはすごかった』
http://wanoka-sinkokyu.blogspot.jp/2014/12/blog-post_47.html
 
のまど舎
https://www.facebook.com/nomad.chindon

のまど舎さんはCDをリリースしたばかり。
坂田明さんとヒゴヒロシさんにコメントを
頂いているというすごいCD。
http://nomadchindon.wix.com/freechindon-nomadsha

さて、2日目分のお線香。使用
するお線香を宗派毎にそれぞれ
テープで色分けし、使う順番も
見た目でわかるように、テープ

のデザインも変えてセット。











この箱に入ったお線香を預け、
携帯のメールで合図を送るという
段取り。
が、実は電波が届いてない場所
があり、場所が暗いのでなんと
なく着火をしているのがわかった
ので、どうにかなりましたが、
翌日には点けるタイミングで扇子
を振るということに変更。
会場端で手を上げていたのはその
ためでした。
 
そして、最後に山伏の法螺貝の
音色とともに真言宗の登場です。
天台宗の方々との般若心経の
読経。塚越さんの太鼓が半端ない。
昨年よりも、梅照院の時からも、
音がさらに複雑に!!!
 
そして、般若心経が踊れる音へと
生まれ変わります。不思議とノリ
ノリになるのです。これは、一度、
体感して頂きたい。
 
途中からドラムソロと勝手に呼んで
いたところがあるのですが、撥も
変わるし、現代の音に生まれ変わっ
てます。面白いですね。
でも、こうやって、長い歴史の中、
時代ごとに変わってきたのかも
しれません。












































終了後、2日間、朝から晩まで、
講座から声明公演までの全てを
ヘルプしてくださったメンバーで
増上寺の慈雲閣前にてパチリ。
本当にありがとうございました。
とても、とても助かりました!
左から、
佐藤睦子さん、能登悦子さん
真ん中は今井で、
青木明子さん、糸永基子さん
 








香りで参加させていただけるのは
先祖帰りな気がしており、とても
ワクワクします。和の香りは古くて
とても新しい。当時、最先端だった
はず。今だって、その根源にある
部分はめちゃ新しい。
でも、なかなかそれを伝えきれて
ないのも歯がゆいところ。

また、仏教というものが文化で
あったことも改めて感じます。
そんなことを思いながら香りを
創れることに感謝です。

向源での講座、香りの演出の活動、
通常の講座や出展、私自身が創る
香りを通じて、それが多くの方に
何かを感じて頂くきっかけとなり、
記憶に残る何かになったら、とても
嬉しく思います。

香りってこんなことも出来ちゃう
んだ、香りってこんなにいいもの
なんだ、長い時間の中で楽しまれて
きた理由がわかるかもとか何でも
いいです。
その人自身がご自身の中で何かを感じ、
新たな発見をして頂くことのお手伝い
になっていたらいいなと思います。

もちろん、その何かは香りであっても
なくてもいいのです。
その人それぞれの何か。

その人の中に残り、また、継いで
いけるような何かであったらいいな
と思います。

伝えていくということは何なのか。
伝え続けられるものとは何なのか。
人の心に残るものが残り、伝わって
いくのだとしたら。

さて、私にどれだけのことが出来て
いるのでしょうか。

なんか偉そうな感じでまとめちゃって。
なんか、ですね(笑)。
日々精進。おばちゃん、頑張ります!

そんなこんなで、 一昨年の品川での
開催から参加させて頂いて初の、長い、
長いレポでした。

これで、しばらくブログ放置になって
しまったりして~。
それはそれで、頑張ります!


Photo by 向源撮影班
相原 和弘
荒木 優一郎
池尾 俊輔
神澤 晃
髙力 さやか
塩田 亮吾
成瀬 有
野村 稔
村山 英嗣

吉田 貴洋
(敬称略、あいうえお順)
 





 










 

















  
 
 
 










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