2012年12月5日水曜日

コピ・ルアック(麝香猫珈琲)

もう、かれこれ4年以上も前になる
のでしょうか。お墓参りの帰り、
谷中銀座をぷらぷらしていたところ、
弟が『コピ・ルアック』の看板文字を
見つけ、「これ、この間、テレビで
やってて、旨いらしい」というので、
満満堂という珈琲屋さんに入って
みることに。

コピ・ルアックとは、麝香猫珈琲の

こと。映画の中でも最高の珈琲と
して、色々と出ているみたいですね。

香原料の麝香は、雄の麝香鹿の香嚢
です。
このために育てられています・・・。
フェロモンの塊です・・・。
その昔、江戸時代には代用品として、
鼠やら象やらと色々と育てたようです。

麝香を持つ名前の生物に、ジャコウ
アゲハがいますが、これは、幼虫の
時に、あの緑色の体から麝香の
匂いがするから、その名前になった
そうですが・・・。食べているものがね、
ビックリでした。
これは、また別の機会に。

さて、コピ・ルアック。
コピ・ルアックはインドネシア産の
コーヒーです。インドネシアには
麝香猫が生息しているのですが、
この猫達ったらチェリーと呼ばれる
コーヒー豆が、もう、大・大・大好き!
(チェリーと聞くと、うる星やつらの

錯乱坊を思い出してしまうのは、私
だけでしょうか・・・。)

で、大好きだから、殻付きのまま
ガンガン食べます。ていうか、食い
ます的な(笑)。

でも、コーヒー豆の殻は大変に固い
ので、猫の体内を通過しても、未消化
のまま排泄されます。WOW
 

この排泄されたた、所謂、猫の糞に
くるまれたお豆を綺麗に洗浄したのが、
世界最高のコ-ヒー、『コピ・ルアック』
なのです。

え~?美味しいの?と思いますよね?
えぇ、飲んだら、カンド~です。すごい
コーヒーです。コーヒー好きにはたまらん
ものだそうですが、香り好きにもたまらん
ですな。私はコーヒーも好きなので、
ウキウキでした。
ま、狭山茶一番、コーヒー二番ですが(笑)。
紅茶はねぇ、イギリスで飲むから美味しい
のです派。


生豆の状態と焙煎してからの状態の
お豆の香りの違いも試させて頂いたの
ですが、この麝香猫の生豆の香りの
素晴らしいこと、素晴らしいこと。生豆の
ままでもいい香りがするのです。
他のコーヒー豆の生豆は非常によいもの
でも発酵臭系に近いような重い臭みが
前に出ているのですが、コピ・ルアックは
美しい香りを放っているのです。
他のとは比べ物にならない。

これは、既に猫の対内で発酵されて
いるからだと。

そして、そのお味はと言えば、とても
丸いのです。コーヒーって、絶対に
どこかに尖った味があるのに、それが
ない。パーフェクトバランス。
このコーヒーは、コーヒーの伽羅では

ないかと思いました。
さすが、世界最高!

温度によって、味も香りも変わってくる。
そして、最後にカップに残った残り香は、
麝香そのもの。
 

体の中を通っただけで、あの香りが
カップに残るなんて。しかも、飲んで
いる時は、全く違う味なんですからね~。
すごいです。
これも、温めて楽しむ香りのある意味
一つかもしれませんね。

そして、コーヒーって飲んだ後、ちょっと
口の中に嫌な香りが残ったりする場合
がありますよね。でも、このコーヒーは
違うのです。ともかく口から花のような、
なんとも言えない芳しい香りがするの
です。

もちろん、マスターの焙煎+淹れ方が
絶妙なんだと思います。これが一番の
大事なところなんだと思います。
お湯の温度もベストなんだろうし。


お豆は高級品なので、きちんと証明書
が付いており、麻袋ではなく、麝香猫の
絵が描かれたキレ~な白い布袋に
入っています。
この袋、欲しいなぁ、って思ってしまい

ました笑)。
だって、いい香りするのですよ。

毎日飲んだら、体からいい香りがする
かって?多分、すると思います。
そして、フェロモンですから、男性は

女性にモテるかも~、しれません(笑)。

ただ、残念なことに2010年あたりから
よい豆が出なくなったそうで、同じ状態の

豆がなかなか見つからず、現在仕入れ
てないそうです。
2年前に講座の生徒さんと一緒に行った
時にも入ってなかったのですが、先日、
知人がお店に伺った際も、3年は入って
きていないと言われた~、と。
オリンピック的な時間の経過ですね。

ニワトリで同じことをしたコーヒーもある
と、最近、聞いたのですが・・・。
う~む、しかし、これは、美味しいコーヒー
になるのだろうか、と悩む次第でござい
ます。

コピ・ルアック、本当に美味しい珈琲。
またどこかで、いつか頂きたいものです。


Music: ”Bangkok Shocks, Saigon Shakes, Hanoi Rocks” - HANOI ROCKS 

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